⚽なでしこジャパン惜敗⚽

サッカー関連

女子W杯開幕が今年7月に迫る中、最後の強化試合が行われた。相手は世界ランキング15位のデンマーク。日本は世界ランキング11位なので、やや格下相手となる。この1戦を見ていきたいと思う。

総括

前半

日本は3-4-2-1のシステム。一方、デンマークは4-3-3でスタート。

デンマークのスカウティングがしっかりしていたのか、デンマークが押し込む時間が続く。

日本は前からプレッシャーをかけても守備がはまらない。

攻撃でもなかなかいいくさびが入らない。

両ウイングバックの裏をデンマークのアタッカーにうまく使われ、コーナーキックを立ち上がり多く与える。

そのコーナーキックから3度ピンチ。相手のミスもあるが、この悪い時間帯に失点しなかったのは大きかった。

30分過ぎ頃から日本の時間帯となる。ゲーム序盤は両ウイングバックが低い位置にいることで、相手に押し込まれていたが、右の清水選手、左の遠藤選手が高い位置を取れるようになり、守備が徐々にはまっていく。特に遠藤選手のところで、守備のスイッチが入り、ボールを奪えるようになる。

前半最後に攻撃の形を少しずつ作り出せるようになる。長谷川選手のスルーパスから清水選手のクロス。遠藤選手のクロス。両サイドからチャンスが作り出せるようになったところで前半終了。

後半

日本は前半終わりのいい流れで後半に入る。

前半序盤は相手スリートップのウイングの選手を清水選手と遠藤選手が見ることで、押し込まれるが、後半は3バックが相手のウイングの選手を見られるようになり、両ウイングバックは前半の最後同様、高い位置を取ることができる。

そして、後半10分過ぎに選手交代。

三宅選手OUT→守屋選手IN

岩渕選手OUT→宮澤選手IN

清水選手が3バックに入り、守屋選手がウイングバックへ。宮澤選手は岩渕選手と同じポジションへ。

この交代で攻撃がやや活性化。

宮澤選手がいいアクセントに。ボールの受け方もうまく、ボールを失わないので、良いリズムが生まれる。守屋選手も顔がよく上がっており、クロスと中へのくさびもうまい。走力もある。

左サイドの遠藤も攻撃を活性化。プレースキックの質も高く、怖い存在となる。

しかし、このいい時間帯で決定機は作れず、徐々に膠着状態へ。

その後、両チーム交代カードを切る。大きな変化はないが、FW浜野選手は何度か可能性を感じるプレーをみせてくれた。

そして、日本の連携不足によるオウンゴールで失点。もったいない失点。このまま、タイムアップとなる。

試合を通じ、デンマークのフィジカル、特に速さは脅威を感じたが、崩されたシーンはほとんどなかったように思える。しかし、結果は負け。改めて、サッカーの怖さを感じる試合であった。

W杯本番でなくて、よかったと思う。

安定感抜群の2人

清水選手の対応力

スタートは右のウイングバック。後半途中から3バック。

清水選手の持ち味は運動量とビルドアップのうまさではないでしょうか。

とりわけ、運動量とクロスはよく話題になりますが、私的にはビルドアップのうまさが際立っていると思います。サイドでボールを持ち、後ろに下げるのは簡単ですが、清水選手の場合、くさびをあてられるので、攻撃の起点となります。くさびをあてた後、サイドを駆け抜けクロスをあげるシーンはデンマーク戦でも見られました。守備の強度もあるので、3バックにも対応できます。守屋選手をウイングバックに入れ、清水選手を3バックにおくオプションはW杯本番でも、点を取りに行く場面では一つのオプションとなるでしょう。清水選手の対応力と安定感によってもたらされるオプションといえると私は思います。

長野選手のゲームコントロール

長野選手の安定感は日本代表に落ち着きをもたらす。

技術が高く、ボールを失うことがとても少ない運動量の多いボランチです。守備、特にプレスバックでボールを奪い、攻撃に転じるプレーもこの試合何度か見られた。泥臭さもあり、なでしこジャパンで代えの効かない選手になりつつあると私は感じています。レジェンド澤選手と宮間選手のいいとこ取りをしたような選手かと。

W杯でも長野選手の目立たないけど、チームに貢献する泥臭いプレーを期待しています。

ストロングポイント

今のなでしこジャパンのストロングポイントは「サイド」だと私は思います。

左の遠藤選手の攻撃力。遠藤選手は個人で打開ができ、ゴールに絡むプレーが持ち味です。また、左足のキック制度も高く、セットプレーでも大きな武器に。守備もできます。

一方、右の清水選手は個人で打開というより、グループでサイドを崩すのが持ち味です。ワンツーや、長い距離を走り相手DFの裏を取るなど、ゴールに絡んできます。

デンマーク戦では両サイド共に、クロスまで行くシーンは多く見られました。サイドではかなり日本が優位でした。後はクロスを受ける中の選手とのタイミングでシュート、そしてゴールに結びつくようなプレーをW杯本番では期待したいです。

良くも悪くも気になった選手

長谷川選手

まず、1人目が長谷川選手だ。攻撃の中心選手として期待される選手である。デンマーク戦も素晴らしいスルーパスを何本か出していた。ダブルボランチの1人となるが、ボランチにしてはボールを失うことがやや多いと感じる。長谷川選手がボールを失い、大きなピンチになりそうな場面もあった。リスクの少ないもう1列前で使うのもありなのかなと思った。攻撃センスは間違いないので。

宮澤選手、守屋選手、浜野選手

途中交代で入った3人。みんな限られた時間で持ち味を出しているのが分かった。3人共、ジョーカー的な存在で、流れを変える、点を取りに行くという場面で使われたのかと。

私、個人としては3人共先発で見てみたい選手である。特に宮澤選手は今日先発した岩渕選手に負けないパフォーマンスをしたように私は見えた。

まとめ

W杯前、最後の強化試合としては、やや不完全燃焼か。

とりわけ、攻撃に関して課題が見えた。クロスまではいけるが、そこからのフィニッシュまでが課題の一つだ。また、1トップの影響はあるかもしれないが、裏への抜け出しが少なく感じた。

守備に関してはフィジカルでは勝てないので、カバーリング等グループで対応することが求められるのではないか。この試合でもスピードにのった選手への対応がやや後手になっていたように見えた。

また、ダブルボランチの組み合わせも課題とまでは言えないが、考えなくてはいけないと感じた。長野選手は決まりで、長谷川選手はできればもう1列前での使用がよいのではないかと思う。そうすると、もう1枚は猶本選手が濃厚か。猶本選手もどちらというと、攻撃的な選手である。長谷川選手よりは守備的で、長野選手よりは攻撃的。もしかしら、バランスのよいダブルボランチとなるかもしれない。

W杯本番、メンバー選考も含め、楽しみたいと思う。

それでは、みなさん、ブログをご覧頂きありがとうございました。

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